子犬育てで注意すること

•暑さに注意
ゴールデンレトリーバーは暑さにとても弱いです。
夏季は特に熱中症に気をつけてください。
夏は日が暮れてもアスファルトが焼けて輻射熱で熱中症になる場合があります。

•ご自宅の床
フローリングなど滑りやすい床の場合、仔犬は足が滑り骨や関節に負担がかかり変形する恐れがあります。
滑りにくい素材でクッション性の高いものなどを敷いて工夫してください。

•骨の成長
生後4~8ヶ月ごろは急激に骨が成長します、関節に負担がかかるような過度な運動は避けてください。
運動中の急激なストップやターン、ジャンプは捻挫もしやすく関節にかなりの衝撃があります。
犬同士の遊びも夢中になりヒートアップして怪我をしやすいので注意して遊ばせましょう。
足を捻ったり、ぶつけたり、高いところから飛び降りたりすると、軟骨がダメージを受けます。
それが発端で脱臼を繰り返すと、形成不全を発症する恐れがあります。
生後8ヶ月を過ぎても急激に運動させるのは控えましょう。
様子を見ながら徐々に運動させてください。
もしロングリードなど使って自由に遊ばせる時は足がひもに引っかかったり、足にからまったりして危険な場合がありますので注意してください。
骨や関節の成長は1歳半~2歳まで緩やかに続きますので、環境要因よる疾患を防ぐように気をつけてください。
筋肉と骨がバランスよく成長するように気を配りましょう。

•ゴールデンレトリーバーの遺伝性疾患
遺伝的な疾患は他の犬種よりも起こりやすいと言われています。
交配によりこの犬種の形質を強化、固定する過程で遺伝子に不良が生じてしまい、発症しやすくなってしまった疾患のことを意味します。
ゴールデンレトリーバーの疾患の中で特に症状が出やすいのは、関節、心臓、目、腸、甲状腺ホルモンです。
その中で最も多いのが股関節に形成異常が出る「股関節形成不全」です。
去勢・避妊をされる時に股関節や膝関節、肘関節の状態を診ていただくことをお勧めします。

•カルシウムサプリメント
成長期のカルシウムの過剰摂取やカロリー過多に気をつけましょう。
特に股関節形成不全・膝関節形成不全は、遺伝的素因による発症が約70%、環境要因による発症が約30%と言われています。
環境要因は肥満・外傷・生活環境、滑る床での生活などです。
骨と筋肉のバランスが崩れたり、軟骨が損傷して炎症を繰り返したりして発症します。
このように環境要因からなる遺伝性の疾患のことを多因子疾患と言います。
多因子遺伝病とは多くの要因が関与して最終的に股関節に異常をきたすというものです。